婦人薬②

【代表的な配合成分】

女性ホルモン成分

  • エチニルエストラジオール
    人工的に合成された女性ホルモンの一種で、エストラジオールを補充するもの。
    膣粘膜又は外陰部に適用されるものがある。適用部位から吸収されて循環血液中に移行する。

    「妊娠又は妊娠していると思われる人」
    妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって、胎児の先天性異常の発生が報告されているため。

    「授乳中の人」
    乳汁中に移行する可能性があるため。

    長期連用により血栓症を生じるおそれがあり、また、乳がんや脳卒中などの発生確率が高まる可能性もあるため、継続してしようする場合には、医療機関を受診するよう促すべきである。

生薬成分

  • サフラン、コウブシ
    鎮静、鎮痛のほか、女性の滞っている月経を促す作用を期待して用いられる。
    日本薬局方収載のサフランを煎じて服用する製品は、冷え性及びに血行不良に用いられる。
  • センキュウ、トウキ、ジオウ
    血行を改善し、血行不良や冷えの症状を緩和するほか、強壮、鎮静、鎮痛等の作用を期待して用いられる。
  • シャクヤク、ボタンピ
    鎮痛・鎮痙の作用を期待して用いられる。
  • サンソウニン、カノコソウ
    鎮静作用を期待して用いられる。
  • カンゾウ
    抗炎症作用を期待して用いられる。

    「長期連用しないこと」
    偽アルドステロン症を生じる恐れがある為

  • オウレン、ソウジュツ、ビャクジュツ、ダイオウ
    胃腸症状に対する効果を期待して用いられる。
    ※ダイオウについては吸収された成分の一部が乳汁中に移行することが知られている。乳児に下痢を生じるおそれがあり、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要がある。
  • モクツウ
    利用作用を期待して用いられる。

ビタミン製剤

  • ビタミンB1(チアミン硝化物、チアミン塩化物塩酸塩等)
  • ビタミンB2(リボフラビン、リボフラビンリン酸エステルナトリウム等)
  • ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩等)
  • ビタミンB12(シアノコバラミン)
  • ビタミンC(アスコルビン酸等)
    いずれも疲労時に消耗しがちなビタミンの補給を目的として配合されている場合がある。
  • ビタミンE(トコフェロールコハク酸エステル等)
    血行を促進する作用を目的として配合されている場合がある。

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